1月16日、NAR(地方競馬全国協会)より2018年度NARグランプリ表彰者・表彰馬が決定・発表されました。
NARグランプリ2018表彰者
表彰区分 | 所属 | 表彰者・2018年成績 |
最優秀勝利回数調教師賞 | 高知 | 打越勇児(初受賞)・197勝 |
最優秀賞金収得調教師賞 * | 船橋 | 佐藤賢二(初受賞)・3億2494万4000円 |
最優秀勝率調教師賞 | 愛知 | 川西毅(3年連続6回目)・勝率31.2% |
殊勲調教師賞 | – | 該当者なし |
最優秀勝利回数騎手賞 | 兵庫 | 吉村智洋(初受賞)・296勝 |
最優秀賞金収得騎手賞 | 船橋 | 森泰斗(4年連続4回目)・10億776万6500円 |
最優秀勝率騎手賞 | 佐賀 | 山口勲(6年連続6回目)・勝率32.4% |
殊勲騎手賞 | – | 該当者なし |
優秀新人騎手賞 | 笠松 | 渡邊竜也(2017年デビュー)・2018年64勝 |
優秀女性騎手賞 | 愛知 | 宮下瞳(2年連続10回目)・53勝 |
ベストフェアプレイ賞 | 高知 | 赤岡修次(6年ぶり3回目)・213勝 |
*収得賞金第1位の調教師については、地方競馬全国協会調教師・騎手等表彰規程に基づき、選定から除かれています。
特別賞
特別賞 | 的場文男(大井)
地方競馬通算7152勝を達成、佐々木竹見氏(元騎手)が保持していた地方競馬通算最多勝記録を更新 |
特別賞 | 村上忍(岩手)
地方競馬通算3000勝を達成 |
NARグランプリ2018表彰馬一覧
*馬齢は全て2018年時点のもの
表彰区分 | 馬名
性・馬齢 |
馬主 | 調教師 | 生産者 |
年度代表馬
4歳以上最優秀牡馬 最優秀短距離馬 |
キタサンミカヅキ
牡8歳 |
(有)大野商事 | 佐藤賢二
(船橋) |
広中稔 |
2歳最優秀牡馬 | イグナシオドーロ
牡2歳 |
(有)グランド牧場 | 角川秀樹
(北海道) |
グランド牧場 |
2歳最優秀牝馬 | アークヴィグラス
牝2歳 |
アークフロンティア(株) | 嶋田幸晴
(大井) |
村上牧場 |
3歳最優秀牡馬 | クリスタルシルバー
牡3歳 |
岡田勇 | 村上頼章
(大井) |
大狩部牧場 |
3歳最優秀牝馬 | ゴールドパテック
牝3歳 |
(同)クイック・ホールディングス | 岩本洋
(川崎) |
宝寄山忠則 |
4歳以上最優秀牝馬 | ディアマルコ
牝5歳 |
(有)アシスタント | 那俄性哲也
(高知) |
松平牧場 |
ばんえい最優秀馬 | オレノココロ
牡8歳 |
大森勝廣 | 槻舘重人
(ばんえい) |
六車實子 |
最優秀ターフ馬 | ハッピーグリン
牡3歳 |
会田裕一 | 田中淳司
(北海道) |
社台ファーム |
ダートグレード競走
特別賞馬 |
ルヴァンスレーヴ
牡3歳 |
(株)G1レーシング | 萩原清
(JRA美浦) |
(有)社台コーポレーション 白老ファーム |
特別表彰馬
サウスヴィグラス(South Vigorous/USA)
性・馬齢
(生ー没) |
牡・22歳
(1996年4月19日生ー2018年3月4日没) |
父 | エンドスウィープ(End Sweep/USA) |
母 | ダーケストスター(Darkest Star/USA) |
母の父 | Star de Naskra(USA) |
馬主 | 南波壽 |
生産者 | Samuel H. Rogers, Jr. |
調教師 | 高橋祥泰(美浦) |
通算成績 | 33戦16勝(うち地方9戦6勝) |
獲得賞金 | 289,675,000円(付加賞含む)/JRA
254,050,000円/地方 |
主な勝鞍 | 2002年・2003年根岸S(G3)、2003年JBCスプリント |
代表産駒 | ラブミーチャン(2007年産・全日本2歳優駿ほか)
コーリンベリー(2011年産・JBCスプリントほか) ヒガシウィルウィン(2014年産・ジャパンダートダービーほか) |
まとめ
最優秀賞金収得調教師賞は賞金収得第2位の佐藤賢二調教師(船橋)が繰り上がりで初受賞となりました。
ちなみに、賞金収得第1位は小久保智調教師(浦和)で賞金収得5億9612万4500円。2018年10月2日の船橋競馬、同年11月23日の浦和競馬に出走した管理馬から禁止薬物が検出されたこともあってか、表彰選定から除かれています。禁止薬物の件さえなければ「タイトル獲得」だったのですが、こればかりは仕方ないです。
年度代表馬はキタサンミカヅキ。8歳と高齢ながらも2018年は9戦して複勝圏内100%(1着3回、2着3回、3着3回)で、1着3回は全て重賞。また、京都競馬場で行われたJBCスプリントでは地方所属馬で最高着順となる3着と健闘。2019年は9歳になるキタサンミカヅキですが、2018年のようなパフォーマンスが出せればダート短距離はこの馬が中心になりそうです。
特別表彰馬はサウスヴィグラスが受賞。
2018年に22歳でこの世を去りましたが、地方競馬リーディングサイアーを5回(2012年、2015年、2016年、2017年、2018年)獲得するなど、地方競馬でサウスヴィグラス産駒の活躍ぶりは目を見張るものがあります。産駒は現役馬も多くいますし、2019年もサウスヴィグラス産駒の活躍から目が離せません。
騎手では的場文男騎手(大井)が特別賞を受賞。2018年に地方競馬通算7152勝を達成、地方競馬通算最多勝記録を更新したことが評価されてのもの。
正直、佐々木竹見氏(元騎手)の記録を更新する騎手が現れるとは思ってもいませんでした。
的場文男騎手の2018年勝利数は114勝で、2019年現在も地方競馬通算最多勝記録を更新中。還暦を越えても第一線で数多くのレースに騎乗し、年間100勝以上しているのは騎手・アスリートとして凄いことです。
地方競馬通算最多勝記録も更新したので、2019年は1度も勝っていない「東京ダービー優勝」ですね。
「還暦ジョッキー がむしゃらに、諦めない」(著者:的場文男)

的場文男騎手の40数年に渡る騎手生活をまとめた1冊(2017年発売)です。